みなさんは、海の色が右と左でまったく違う光景をみたことがありますか?
海にはそういった色の変わり目、「潮目(しおめ)」、というものがまれに現れます。
魚釣りにとってはとても重要なポイント(ねらい目)となります。
この記事では、潮目の起こる原因と、なぜ潮目が釣れるのかを解説していきます。
潮目を知り、海の中を想像し、釣果アップにつなげましょう!
潮目(しおめ)とは簡単にいうと
海には様々な水が流れており、この流れを「潮(しお)」といいます。
同じ特性の水のかたまりを、「水塊(すいかい)」といい、基本的には水塊単位で一つの潮を形成します。
同じ特性の水が、かたまって動いている、と想像してOKです。
異なる種類の水塊と水塊がぶつかることにより、「潮目」が発生し、海の色がそこで変わって見えます。
潮目は必ず同じ場所でできるわけではありません。
潮目ができたり、消えたり、移動したりします。
しかし、潮目ができやすい場所は決まっているので、もし潮目をみつけたら、その場所を覚えておいてください。
なぜ潮目が釣れるのか、なぜ魚が集まるのか
水塊と水塊がぶつかり、潮目が発生すると、水流の多くは上へ上へと流れていきます。
下に行く水流は、海底にぶつかり、やはりその後は上に流れていきます。
その流れによって、プランクトンなどが巻き上げられ、それを食べる生き物たちも集まってくるのです。
また、栄養の豊富な水塊に移動したい魚たちもいることでしょう。
そんな魚たちも、すぐに別の水塊に移動することはありません。
魚たちは人間とは違い、変温動物(自分で熱を作り出せない動物)のため、水温の変化にとても敏感です。
水温が1度かわると、人間の体感では5度ほどの負荷を受けます。
そんな魚たちですので、もし、栄養満点の水塊があったとしても、すぐには移動せず、潮目付近でエサを食べている、と考えられます。
つまり、いい潮目をみつけたら、ボーナスタイムに突入!と思っていいかもしれません。
潮目の出現しやすい場所
潮目の出現しやすい場所ですが、なんと湾内や河口、といった初心者がとても釣りをしやすい場所となります!
これは、「湾内の水塊と外洋の水塊」や、「海の水塊と川の水塊」がぶつかることによって潮目ができるためです。
また、サーフ(砂浜)なども、打ち寄せる水塊と、海に戻る水塊がぶつかり、潮目が発生しやすくなります。
潮目が多く出現するポイントは、魚がそこに集まっている可能性があるので、ぜひ仕掛けを投入してみてください!
沖合でも潮目ができている場所があります。もちろん水塊と水塊がぶつかり、潮目をつくっています。
水塊(すいかい)の種類
水塊には、主に4つの種類があります。
水温の違い
水温の違いでも、水の性質は大きく変わり、水塊を形成します。
海の中には、さまざまな水温の違う水塊が流れています。
塩分濃度の違い
塩分濃度とは、水に溶けている、塩の量のことです。
川から流れ込んでいる河口の水などは、もちろん塩分濃度が低くなっています。
ちなみに、海水の塩分濃度は約3.5%で、魚自体の塩分濃度(体液内)は、海水魚も淡水魚も、人間と同じ0.9%です。
溶存(ようぞん)酸素濃度の違い
溶存酸素濃度とは、水中に溶けている酸素の量のことです。
酸素の量は、水温が低いほうが多いです。
また、圧力が大きいほど、多くなります。
栄養塩類(えいようえんるい)の違い
栄養塩類とは、海藻や植物性プランクトンに必要な、ケイ素塩・リン酸塩・硝酸塩などのことをいいます。
沿岸の潮に多く含まれ、また、多くは海の深いところのに沈んでいます。
まとめ
潮目をみつけて、すぐに仕掛けを投げたくなったのではないでしょうか。
ルアーでも餌釣りでも、潮目はみつけやすく、狙いたくなるポイントです。
釣果は海底の地形、時間帯、潮目の種類などによっても左右されます。
しかし、よく海を観察し、潮目をみつけたらそこに仕掛けを投入するだけで、何も考えずに釣りをしているよりも、魚を釣ることができるのは、間違いありません。
↓釣れる人と釣れない人の違いはコチラ↓
釣りに正解はありませんが、自分で考えて、魚が釣れた喜びは、格別です!
一緒に精進していきましょう(^^)/